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何よりも合コンが好きな男がいた。

合コンファイターと呼ばれる男がいた。

常に、闘っていた。

これは、合コンに挑んだ男の熱きドラマである。



プロジェクト
〜挑戦者たち〜



第27回合コン



男は飢えていた。

合コンがしたい。

男の望みは、それだけだった。


合コンをするにあたって決めたことがあった。

合コンにかわいい子が来たら、好きなカクテルを飲む。

ブサイクだったら、苦手な焼酎を飲む。

そう、決めた。


第1回合コン、ブサイクだった。焼酎を飲んだ。

第3回合コン、ブサイクだった。焼酎を飲んだ。

第4回合コン、ブサイクだった。焼酎を飲んだ。

第6回合コン、ブサイクだった。焼酎を飲んだ。

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第26回目の合コンでも、焼酎を飲んだ。

男は、ハッとした。

「ブサイク率が高すぎる。このままでは、アル中になる。」


第27回合コンが始まった。

前に座ったのは普通の女。

だが、満足しなかった。

男は、ギャルが好きだったのだ。

これは、焼酎だ。

焼酎を飲んだ。苦くてまずかった。


隣の女と話した。

しかし、ブサイクだった。

だが、気が付くと、かなりの巨乳だった。

それでも、男は、理性を飛ばさなかった。

「乳なら風俗でいくらでも揉める。妥協したら焼酎だ。」


結局、携帯を聞いたしまった。

しかも、メールアドレスが違っていた。


これが、スランプの始まりだった。

席替えした後も、また隣がブサイクで、焼酎。

普通の女を、ギャルにしたらかわいくなるんじゃないかと考えるも、焼酎。

巨乳女の胸の谷間が気になって、焼酎。

その後も、焼酎を飲み続けた。

男はつぶやいた。「このまま焼酎を飲み続けると、苦手でなくなってしまう」


女が一人、遅れて来るそうだ。

「また、焼酎か」頭に血がのぼった。

酔いのせいか目がずいぶん、うつろになってきた。

焼酎を飲んだ。慣れたのか、あまりまずくなくなった。

一体、何のために合コンを繰り返してきたのか。判らなくなった。


女が一人、遅れてやってきた。

また普通だった。(´・ω・`)ショボーンとなった。

だが、すぐに気を取り直した。


「もう満点は狙わない。」「焼酎でもカクテルでもいい。」

「正直、ヤれたらいい。」


遅れてきた女と話した。

話が弾んだ。

ギャルではなかったが、なんだかかわいく見えた。


この子なら、いいかもしれない。

この子で合コン列伝を終えてもいいかもしれない。

そう、思った。


合コン後、携帯を聞いた。

その子は、快く教えてくれた。

そのときのハニかんだ笑顔が、萌えた。


家に帰って、さっそくメールを送ってみた。

送れた。

返事が、来た。




「今日はお疲れさまですぅ☆

ヤマシタさんは引きこもりの人って聞いてたんですけど、

そんな風には見えなかったですよ(笑)

わたし、忙しくてあまり遊ぶ時間とかないんですけど

またみんなで飲みにでも行けたらいいですね!」





・・・・・(´ー`)


男は、つぶやいた。「結果はどうあれ、今日はカクテルかな。」


乾杯。





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